歯を初めて失くしたときの治療法は?

2025.05.12

  • お悩み

虫歯や歯周病で初めて歯を失ったとき、「1本ぐらいであれば」と考えられる方がいらっしゃるもかもしれませんが、実際は「1本のうちに」と捉えることが非常に重要です。

なぜなら、1本であっても歯が抜けると抜けたスペースを埋めるようにし、両隣はもちろん、全体的に歯が動き始めます。そして、歯並びが悪くなり、の嚙み合わせのバランスが悪いと、十分に咀嚼ができなくなります。咀嚼は下記の通り、私たちの健康維持に重要な役割を果たしています。

・消化・吸収の促進
・肥満予防
・脳の活性化
・口腔内の健康維持
・味覚の発達等


また、歯並びが悪くなると、咀嚼だけではなく、発音がしづらくなる、虫歯や歯周病、顎関節症のリスクが高まります。

つまり、将来のご自身の健康、生活の質のためにも、1本のうちにできる範囲内で最善の治療を受け、できるだけほかの歯の健康に影響を与えず、口腔内の環境を維持するということを考えていただきたいのです。


歯を失った際の治療法は、ブリッジ・義歯・インプラントがあります。それぞれにメリット・デメリットがありますので、ご紹介します。

ブリッジとは、失った歯に隣接する健康な歯を削って支える歯(支台歯)にし、橋を渡すようにして失った部分を、人工歯で歯があるように見せる、噛めるようにする治療法です。

■歯の安定性
固定式で入れ歯のように取り外しができないため、ズレ、ガタつきがありません。

■違和感が少ない
固定するため、異物感が少なく、天然歯に近い感覚で食事がや会話ができます。

■咀嚼力が低い
固定式で、咀嚼(そしゃく)力が高く、硬いものでも比較的しっかりと噛むことができます。

■審美性が高められる
素材によっては天然歯に近い見た目を再現できます。

■発音がしやすい
入れ歯に比べて発音がしやすくなります。

■外科手術が不要
外科手術を必要としないため、身体的・精神的な負担を避けたい方にはメリットになります。

■費用が抑えられる
ブリッジ治療は保険適用でできるケースがあり、費用を抑えられます。

■健康な歯を犠牲にする
ブリッジは失った歯に隣接する健康な歯(支台歯)を削る必要があります。健康な歯を削ると、虫歯になるリスクも高まり、結果として歯の寿命が短くなる可能性があります。また、噛む力を支台歯が負担するため、長期的に見れば歯の寿命が短くなる可能性があります。

■支台部の状態で再治療が必要
支台部の歯が虫歯や歯周病になるとブリッジを作り直し、再治療が必要になります。

■顎の骨に影響が出る
ブリッジでは歯を失った部分の骨に直接的な刺激が与えられないため、顎の骨が痩せることがあります。また、骨が痩せることで、人工歯と歯肉の間に隙間ができ、見た目が悪くなることがあります。

■適用できない場合がある
ブリッジには支える歯が必要となるため、奥歯の場合は適用できません。

■衛生面・ケア
ブリッジは連結するため、人工歯と歯肉の間に歯ブラシが届きにくくなります。そのため、歯間ブラシやデンタルフロスを用いて丁寧なケアが必要となります。

■審美性が低い

保険適用のブリッジは使用できる素材が限られており、変色・透明感等、審美性に劣る場合があります。
※人工歯はより材質で身体になじみやすい歯を自費でお作りすることも可能です。

素材特徴
メタルボンドクラウン・精度がよく虫歯になりにくい
・汚れがつきにくい
・高い強度と耐久性がある
・透明感のある歯を再現できる
・歯肉の変色がない
・金属アレルギーの心配がない
ジルコニアクラウン・精度がよく虫歯になりにくい
・汚れがつきにくい
・高い強度と耐久性がある
・透明感のある歯を再現できる
・歯肉の変色がい
・金属アレルギーの心配がない
▲レジン床義歯
▲金属床義歯

入れ歯は1本からでもお作りできます。ブリッジに比べて隣接する歯への影響が少ないという点でメリットがありますが、いずれも取り外し式となり、ブリッジに比べると違和感が高く、紛失の可能性があるというデメリットが共通しています。

入れ歯の種類は、主に下記の2種類があります。

歯肉触れる土台にレジン(歯科用プラスチック樹脂)を使用した入れ歯です。

■治療負担が低い
保険適用のため、比較的安く作成できます。

■修理や調整がしやすい
レジンは比較的加工しやすいため、入れ歯が破損した場合、合わなくなった場合にも、修理・調整が比較的簡単に行えます。

■違和感を感じやすい
強度を保つためにプラスチックの厚みを必要とするため、装着時に違和感を覚えやすいです。

■食事の楽しみが損なわれる
プラスチックは熱が伝わりにくいため食事の楽しみが低減する可能性があります。

■耐久性に乏しい
個人差はあるものの耐久性に乏しく、長期間の使用には向きません。

■咀嚼力が低い
天然歯に比べると咀嚼力は劣ります。

■発音がしづらい
プラスチック部分の厚みがあるため、話しにくいと感じられることがあります。

■衛生面
表面が粗く汚れがつきやすいため、こまめな清掃が必要になります。

金属床義歯は、人工歯を支える土台を金属で製作する入れ歯のこと。 隣接する健康な歯に金属のクラスプ(バネ)をかけて固定します。このクラスプも金属床の一部として、より薄く丈夫に作ることができます。

■耐久性があり違和感が少ない
金属床義歯は、レジン(プラスチック)に比べて強度が高いため、入れ歯の土台(床)部分を薄く作成できます。異物感が少ないため、舌の動きを妨げにくく、より自然な装着感があります。

■食事が楽しみやすい
金属は熱が伝わりやすいため、金属床義歯は、レジン(プラスチック)に比べ、食べ物の温度をより自然に感じられるため、食事が楽しみやすくなります。

■衛生面で優れている
金属はレジン(プラスチック)に比べて表面が滑らかで、汚れが付きにくく、清潔に保ちやすい特徴があります。 また、レジン床義歯のように唾液や飲食物を吸収して変色したり、臭いを発生させたりするリスクが低くなります。

■精密性に長けている
金属はレジン(プラスチック)に比べると精密な加工が可能なため、口腔内の粘膜にフィットする入れ歯を作製しやすいという特徴があります。適合性が高いことで、入れ歯の安定性が向上し、ガタつきが少なく、より快適に噛むことができます。

■費用負担が大きい
金属床義歯は、健康保険の適用外となる自由診療です。そのため、レジンに比べて費用が高額になります。使用する金属の種類によって費用が変動します。

■金属アレルギーのリスク
金属床義歯は金属アレルギーを引き起こす可能性があります。アレルギー体質の方にはリスクの低い金属をお選びいただくか、ほかの選択肢をお考えいただく必要があります。

■修正・調整が難しい
金属はプラスチックよりも硬いため、一度作成した義歯の微調整、修正が難しい場合があり、ケースによっては作り直しになる可能性があります。

■審美性が低い
隣接する隣接する歯に金属性の金属性のクラスプ(バネ)をかけるため、場所によってはクラスプが目立つ場合もあります。

■違和感がある
プラスチック製の義歯と比較して重量感を感じる場合があります。使っているうちに慣れる方が多いですが、違和感を覚えられるケースがあります。

インプラント治療とは、歯を失った部分の顎の骨に「人工歯根(インプラント体)」を埋め込み、その上部に「人工歯」を装着することで、失われた歯の機能と見た目を回復させる治療法です。

生活の質を重視される方の増加に伴い、健康な歯を守り、生涯健やかにいられるようにというご希望からインプラント治療をご希望になられるケースが増えています。

■咀嚼力が高い
自分の歯とほぼ同等の感覚で噛むことができます。

■審美性が高い
人工歯の素材や色をより天然歯に合わせて作成できるので見た目が自然で美しいです。

■ほかの歯への負担がない
ブリッジのように隣接する歯を削ることがないため、失った歯以外の歯の健康を守れます。

■顎の骨への影響がない

顎の骨に力がかかるので、骨が痩せることなく、顔の変形を抑えられる可能性が高くなります。

■費用負担が大きい
健康保険が適用されない自由診療のため、費用が高額になります。

■外科手術が必要
顎の骨にインプラント体を埋め込む外科手術(日帰り)が必要です。

■治療期間を要する
ブリッジや入れ歯に比べると、インプラント体と骨が結合するまで時間がかかるため、治療完了までの時間が長くかかります。

■メンテナンスが必要
治療後も良好な状態を維持するため、定期的なメンテナンスが必要となります。

以上が歯を初めて失われた際の治療法になります。

お身体の状態や口腔内の状態、歯を失くした場所、ご要望等によって適切な治療、選択されたほうがよい素材等が変わることがありますので、詳しくは診断、治療時にご相談下さい。

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